コラム [ 2018.09.04 Released ]

【経営お役立コラム4】パーソナルブランディングの手順②
情報発信と優先順位

パーソナルブランディングの手順②情報発信と優先順位

 

ステップ2「アウトプット(発信)」

 

前回のステップ1では自分のビジネスモデルを作りました。ですが重要なのは、それを顧客に知ってもらうことです。たとえ秀逸なビジネスモデルができたとしても、誰にも知られなければ存在しないも同じことだからです。「頑張り続けていればきっと誰かが見つけてくれる」ということはないと考えましょう。

 

日本人はアピールや自己主張することに対して良いイメージを持ちにくい傾向があります。なぜなら日本人は多くの場合、主張することと相手と勝ち負けを争うことを混同しているからです。しかし自己主張の本来の意味というのは、あくまでも相手に納得して理解してもらうということです。理解してもらうには相手に受け入れてもらえるよう、相手の立場や状況をこちらから理解する努力をしなければなりません。相手に対する思いやりの気持ちを踏まえた上で、こちらを理解してもらうことが本来のアピールなのです。

 

アウトプットする場の優先順位

 

個人事業主がアウトプット方法には大きく分けて、インターネット、既存のマーケティングツール(名刺や会社パンフレットなど)、異業種交流会などのリアルな場でのネットワークがあります。どのような順序で取り組むべきでしょうか?

 

実は、「なかなか成果につながらないのに常に忙しい」という人はリアルな場でのネットワークを真っ先に作ろうとするようです。しかし、これでは限りある時間を有効活用しにくくなります。適切な優先順位は、「インターネット」によってあなたのビジネスモデルを必要としている人にあなたを知ってもらうことをまず一番に考え、次に「既存のツール」で情報不足を補い、「リアルな場」で横のつながりを広めていくという流れです。世の中にニーズが存在しているのにそれを差し置いて、ニーズがあるかないかわからないことに時間を割いてしまうのは、非常にもったいないことだからです。

 

インターネットでのアウトプットは危険か?

 

インターネットと一口にいっても施策は様々です。個人事業主にとって代表的なものといえば、ウェブサイト、ブログ、SNSといったところでしょうか。これらにはそれぞれ特長があり、接触できる相手のモチベーションや傾向も様々です。流行やトレンドの影響もあります。でも、そこで何をやるべきか?という本質的なところには変わりがありません。それはあなたの「強み」「ビジネス」を中心に据えて、いかにあなたらしく伝えていくか、ということです。

 

インターネットでの情報発信に難色を示される理由のひとつに、「情報をタダで開示するなんて」というものがあります。確かに、あなたの持つ情報はご自身でさまざまな経験をする中で勝ち得た貴重な資産であり、大変であればあるほど無償で開示することに抵抗を感じるのは仕方がないことです。競合の目に触れる不安もあるでしょう。

 

しかし、ここまでインターネットが普及し、誰もがサービス・商品を一度はインターネットで調べる時代ですから、「何も発信しない」ことによって、顧客には「あなたはその情報を持たない」「あなたはそのサービス・商品に対応していない」と伝わってしまうのです。そして、わざわざ本当のことをあなたに問い合わせることなく、情報をしっかりと開示している人のところへ仕事を依頼します。

 

また、人を相手にするサービス、商品である限り、顧客は厳密にはひとりひとり異なります。過去の顧客の事例を開示したとしても、それはあくまで参考例になるだけで、その潜在顧客があなたの仕事の取り組み方や成果に共感すれば、あなたに依頼してくるはずです。あなたの仕事について詳しくなった潜在顧客が、「これはあなたにお願いしたいと思っていた!」と依頼してきてくれる、そうした顧客こそ、あなたが本当に追いかけるべき人であり、情報を持ち逃げしていくだけの人はそもそもターゲットではないのです。

 

インターネットで情報発信するときのポイント

 

インターネットは有効なツールですが、顧客は膨大な情報にさらされている状態にあります。わかりにくい情報、理解に時間を要する情報、覚えられない情報、目新しさがなく注目する理由のない情報はきちんと認知・記憶してもらうのが難しくなります。では、具体的にはどういったアウトプットが有効なのでしょうか?ポイントは4つです。

 

●相手の興味のある話題を入口にする
●ステップ1で決めたあなたの強みを端的に発信する
●プロフィール写真を開示・変更せず、顔を覚えてもらう
●信頼を獲得するための情報を掲載する

 

情報過多の時代ですから、あなたが発信したいことを書きつづるだけでは人々は見向きもしてくれません。一番最初に目につくところに、「これは、あなた向けのメッセージですよ」と伝わるような話題を持って来ましょう。この最初の掴みの部分がとても重要になります。郵便受けに届いた大量のDMをイメージしてみましょう。あなたが手に取るものと取らないものがあるはずです。相手にとって何が「掴み」になるかのイメージトレーニングに有効です。

 

また、あなたの強みを端的に、目安としては15秒で読めるくらいのボリュームでまとめることもポイントです。長く書けば書くほど印象がぼやけ、記憶に残りにくくなってしまうためです。

 

それから、興味を引く上でも記憶に残す上でも「視覚」に訴えかけるのは非常に有効です。プロフィール写真はころころと変更せず、一定のものを使い続けることで記憶に残りやすくしましょう。(例外として、目新しさや新鮮さを伝えるべき時には随時変更する方が効果的な場合もあります)

 

最後に「信頼できる情報」とは、どんなものでしょうか?効果が高いのは以下のような「客観的事実」です。

 

●お客様の声や推薦の言葉
●具体的な商品やサービスの価格
●あなたの実績と経歴
●メディアへの露出情報

 

あなたが自分自身の良いところだけを発信するのは当然のことです。ですから、どれだけ耳触りのいい言葉だけを発信しても、信憑性があるかどうかはわかりません。そこで、第三者の言葉を借りたり動かぬ事実に基づいて、その強みを裏付ける必要があるのです。

 

余談ですが、インターネットメディアは「本音」「真実」が好まれる傾向にあるところから、あなたの短所やデメリットを開示することが威力を発揮することもあります。100%良いだけのサービス・商品がないことは誰もが理解しているので、良いところも悪いところも理解したうえで選びたい、といった心理があるのでしょう。

 

今回のワーク

 

●インターネットで情報発信するためのアカウントを取得、整理しましょう。
●プライベートな内容は「顧客の共感」を呼ぶことを狙いとするか、ビジネス用のアカウントと区別して管理しましょう。
●情報発信してみましょう。

 

 

この記事の提供者

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株式会社ファーストブランド(https://www.firstbrand.co.jp/

代表取締役社長 河本扶美子様

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